2011年5月29日日曜日

私立に挑戦?

そこで突然ひらめいたのはみっちゃん(仮名)のところの陽太(仮名)だ。
 皆さんは覚えておいでだろうか?  娘のお受験編のときにさんざん登場したみっちゃん&陽太親子を。
 T大附属T小が第一志望だった陽太(というよりみっちゃん)は、受験した私立4校 もすべて合格。その中でも名門GS小に陽太が「塩むすび(←GS小は毎日お弁当持 参)だけで毎日我慢しますから、お願いですからGS小に行かせてください」と土下座して頼むので(←6歳にして行きたい小学校があるのが驚異的!)、T大附属大T小 の抽選もあきらめ、GS小に入学したのであった。
 GS小は難関小学校として名を馳せており、生徒の親はほとんど医者だという。

 「ペーパーが難しいところといえばGS小とか?」
 「GS小ねえ。いいんじゃない?  記念だったら。ちなみにここ受ける子はみんな胎児のときから準備してるからね」
 「胎児がお受験準備!?」
 思わず突拍子もない声を上げる私。
 「GS小はね、月齢によって試験にハンディはつけてくれないんだよ。だからどうしても4月とか5月生まれの子が有利になるから、GS小を目指す親は当然、子どもがそのころに生まれるように調整するんだから。そう考えると2月生まれのLくんは不利だけど、いいじゃん、練習なんだから」
 うーん。厳しい。そういえば陽太は5月生まれだったよなあ。

 「けどさ、練習っていっても、美央さんどうする?  もしLくんがGS小なんか受かっちゃったりしたら」
 「そんなとこ、まず受かるわけないじゃんっ!」
 「わかんないよぉ~。でもどうする?  まあGS小だったら普通考えちゃうよねえ~」
 「うん。GS小だったら無理しちゃうかも」
 「考えようだよね。どうせ中学受験するなら4年生ぐらいから塾代に10万以上使うんだから」

 ふと息子がGS小の制服を着ている姿を思い浮かべてみる。
 う~ん。なかなか似合ってるではないかっ!  両家のお坊ちゃん風だわ。GS小かあ~。
 はっ! いかんいかん。すっかり泰子(仮名)に乗せられているではないかっ!
 まったく、油断も隙もない。そんな悪魔の囁きに乗ってどうする? 私!

 家に帰ってさっそく夫にGS小受験の話をする私。
 「私立? ありえないっ! そんなお金なし!」
 案の定、全力で反対する夫。
 「だ・か・ら。単なる練習だって。どうせ受からないんだから」
 「じゃあ、ますます意味ないっ! しかもカソリック!」
 「いいじゃん。カソリックでもなんでも。あなただってどうせ無宗教なんだから」
 「そういう問題じゃない!」

 そうGS小はカソリックなのである。夫はプロテスタントの国からやってきて、両親はメソジスト信者(プロテスタントの分派)だそうだ。
 子どものころはメソジスト教会の聖歌隊で賛美歌を歌っていたという夫だが、70年代にイギリスで吹き荒れたパンクの洗礼を受けた夫は、14歳のときロンドン郊外の町で13世紀ごろ建てられた木造の教会の敷地で突然、「神はいない」と天啓を受けたのだという。それ以来、無神論主義を貫き通す夫である。

私も特定の宗教を信じているわけではないので、夫と宗教観が一見似ているが、初めから「神はいない」と考える夫に対して、私は多くの日本人同様、神様はいないのではなく、たくさんいるのでそのときの都合に応じて使い分ければいいと考えている。その違いはとても大きい。
夫は神社に行ってもお寺に行っても絶対に拝まない。頭を下げない。何も信じな
いことにこだわっているのだ。
対する私はありがたそうなものなら何でも拝む。別に自分の信仰心など何に対しても減るもんでもなしと考えているからだ。
だから子どもの行く学校がカソリックであろうと、プロテスタントであろうと関係なし。 カソリック系の学校のほうがプロテスタント系より授業料が安めだと聞けば、じゃあカソリックにしようと思うほど節操がないのだ。

でもね、そんなこんなも受かってから言えって話ですよ。まったく。

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