とりあえず毎週日曜日の塾通いもすっかり生活に定着してきたころ。初めての国立対策模試がおこなわれた。
模試とは模擬試験を略したものだが、みなさん。模試を初めて受けたのはいつですか?
私の場合は中学3年生のとき。
うちの田舎では当時(←今は知らない)、中3になるとほぼ強制的に4回分、地元新聞の冠がついた5教科の模擬テストを受けさせられた。
この合計点数と内申点をプラスして、進学先は概ね半強制的に、担任の先生によって決められてしまう。
うちの田舎では当時(←今は少し違う)、誰にとっても高校受験が初めての受験で、私立に行くのは公立に落ちた子だと相場が決まっていた。
公立高校も進学校から底辺校まですべてのレベルに対応するだけの学校があったので、模擬によって自分のレベルを図ることができた。
公立はひとり1校しか受けられないし、きっちり受験先も振り分けられているので、どんな人気校であれ倍率が2倍だの3倍になることは100%ありえなかった。
受験者もぴったり定員分に収まるか、せいぜい定員プラス最大20名ほどまでの倍率にしかならない。
昨今の首都圏の中学受験などに比べたらぬるいシステムだけど、その代わりあぶれる子もいなかった。受けた学校はほぼ入れるという、今から考えると非常に牧歌的な受験だった。
この模擬で好成績をとると主催の地元新聞に名前が載る。私や上の弟は一度も名前が載ったことがなかったが、下の弟は毎回名前が載った。しかも毎回県で2番の成績だった(←いやらしい身内自慢.
たまには許して♪)。
その後受けた模擬は大学受験のためのもの。
前振りが長かったけど、要は模擬=小さな子どもが受けるようなイメージはなかったわけよ。
前日から泊まりにきていたまみちゃんも、
「なにぃ? 小学校受験のための模擬っていったい何させるんやねえ~? わけわからん世界やねえ!」
とビックリしている。
そして彼女はひとこと付け加えるのを忘れなかった。
「昨日からこの子(←息子のこと)見とって、思ったんやけどねえ」
とここで一拍おき、
「あんた、絶対大金をドブに捨てるハメになるわ」
ガーン! 何? お受験が無駄ってこと?
そうはなるか。さあ、息子よ。模擬の結果でガツンとお前の実力を見せておやり!
息子が試験を受けている間、私たちはWのカリスマ校長・新田先生(仮名)の解説を聞く。
今日のお題は「国立小学校に向いている子どもとは?」である。
うむむ。聞きたいぞ。果たして息子は向いているのか?
新田先生がまとめたポイントは3つ。
①人のお話がちゃんと聞ける子(特にG大系)
②反応がいい子。打てば響く子
③自分の言葉で文章にできる子
・・・・・・。
だめだ。息子にはまったく当てはまらない。
まずは①。とにかく人の話を聞いていない。パス!
②。打っても響かない!
③。自分の言葉がない。あるのは意味不明の奇声だけ!
ガーン。だめじゃんっ!
そして新田先生が各校の倍率について解説し出す。
特に人気のO女大附属とT大附属について。
O女大附属の場合は 志願者 男子1000人→クジで150人→テストで50人→合格25人
女子2000人→クジで150人→テストで50人→合格25人
T大附属の場合は 志願者 男女4000人→クジで1800人(うち辞退300人)→テストで260人
→合格160人
いずれにしてもすごい倍率である。これだけ見ると「ああもう無理無理っ!」ってなるでしょ?
ところが我らが新田先生は違う。
まず国立受験する家庭は以下の3パターンに分けられるそうだ。
①国立用の準備をしている家庭 → いわゆる私たちですね。新田先生いわく「我が塾に通われている皆様のようなご家庭です」
②私立の難関校を狙っている家庭
③何も準備していない家庭
一見すると②が良さそうだけど、私立の準備を周到にやっている家庭の子どもは「訓練されている」感が出て、国立が望むノビノビとした子からかけ離れているのだそうだ。
なので①のような家庭は全受験生の10%ほど。その中の勝負であれば実質倍率は10分の1以下であると、新田先生は言う。
「ですから皆さんのお子さんは大変有利なのです!」
出た! 新田先生の必殺セールストーク!! よくわからん数字のトリックだ。
もうわたしゃ、あんたに、降参よ!
0 件のコメント:
コメントを投稿