平日の昼下がり。久しぶりに学校公開日で出くわした近所のママ友曽我部さん(仮名)と、ランチに出かけた私。
場所は小学校から歩いてすぐのところにある人気のイタリアン。
本日のお薦めパスタを頬張りながら、おしゃべりを始める私たち。
「美央さん、ここ初めて? ここは結構パスタもおいしいし、デザートもいけるよ」
といかにも常連風な曽我部さん。
「あ、うん。そうだね」
なんて言ってると、
「あれ、こんな時間帯に珍しいですね!」と長身でイケメンなお店のスタッフが私に話しかけてきた。
「今日はどうされたんですか?」
「小学校の行事だったんです」
「あ、この近くの。そうですか。また可愛いお子さんたちもいっしょにいらしてくださいね。会員カードもご主人様のお名前でお作りしてありますから。フレンチのほうでもお待ちしています。ではごゆっくり」
そう爽やかに言い残して去って行く彼。
「あの人誰? ここのウェーター?」
と訝しげな曽我部さん。
「この店のオーナーだって」
「なんでオーナーなんて知ってるのよ?」
「夜、たま~にフレンチのほうに行くからだよ」
「ふんっ!」
そう、ここのオーナーは近くでフレンチもやっていて、そこは娘のお気に入りのレストランなのだ。T大附属T小の試験が終わった日にお祝いしたのもそのフレンチだった。しかも娘はここのオーナーのファンで、憧れちゃっているのだ。
引き続きパスタを頬張りながら、うちよりも1年先に入学していることもあり、M小学校のシステムなどをあれこれ教えてくれる曽我部さん。
誰にでも聞くことなので、何気なく「中学はどうするの?」と聞くと、当然中学受験をさせるに違いないと思っていた曽我部さんは、なんと「そのときになってみないとわからない」と言うではないか!
幼稚園受験も小学校受験も散々経験してきた人が、中学受験はさせないっていうことなんてあるんだろうか。
「美央さんのところはどうするのよ?」
なんとなく探るような目つきで私を見る曽我部さん。
「そうだねえ~。まだわからないけど、G大附属O中は国立なのに、インターナショナルスクールみたいなことをしてくれるからいいなあって思ってるんだけどね。小学校でも挑戦したんだけど、残念ながら抽選で落ちちゃったんだ」
と言うや否や、
「美央さん、お受験したのっ?」
と顔色を変えた曽我部さん。
「うん。国立は全部受けたよ。A(←娘)の場合、T大附属T小は一次抽選通ったけど、試験で落ちて、あとは全部抽選で×だったんだぁ~。L(←息子)も一応国立狙いだからW(←お受験塾)に行かせているよ」
「見損なったねっ!」
恐ろしい形相で睨みつけてくる曽我部さん。
ええっ!? なんで? なんでやねん!?
「国立なんて行かせてどうするつもり?」
ええっ!? あなただって国立受験させたんでしょ?
泰子(仮名)によると曽我部さんのところもT大附属T小は一次に通ったけど試験でダメだったって言ってたし、私立も何校も受験させたとのことだった。
「実はさ、占いでAもLもG大附属T小に行くって言われたんだ。(→ )それでね・・・」
「ふんっ! バカバカしい。占いってあれでしょ? 泰子さんのところがO女大附属の制服を着てるのが見えるって言われたところのことでしょ? あんなの信じてるの? おかしいよ」
そんなこと言ったって、泰子に「これはO女大付属小の制服だっ!」って断言したのは曽我部さんだったっていう話じゃんっ!
何なに? いったいどうしちゃったの? どうしてそんなに好戦的なの?
「どうして美央さんがお受験なんてさせるのよっ! あなたはそんな人じゃなかったでしょ? 昔、矢崎さん(仮名)の家で話したこと覚えてる?」
ええっ? 何よ、それ!? 覚えてねえ~っ!
曽我部さんが語り出したのはなんと6年以上も前の話であった。
2011年2月25日金曜日
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