オカンに電話した後はHANAちゃんにも電話を入れる。
「今日行ってはるよなあと思ってずっと気になってたんですよ!!」
開口一番黄色い声のHANAちゃん。
順を追って言われたことを説明する私。
「へえ~。ええやないですかあ。いいことばっかり言われてるし。ええなあ、私も行きたいなあ」
「当たるといいよね」
「何ゆうてるんですか! 当たりますよ。だいじょうぶ」
相変わらず心強いことを言ってくれるHANAちゃん。
「なんやブログを始めるといいらしいわ」
「ブログですか。ええんちゃいますか。私も実はやってるんですよ」
「ええ? そうなん? 何関係?」
「まあ歌やっていることにまつわる日記的なものというのか。最近ブログの場所変えたんですけどね」
「ブログって簡単にできるもんなん?」
機械とかコンピューターに弱い私はブログとプロフの区別もいまひとつわかっていないし、どうもそういう新しいものには尻込みしてしまう。
「そんなん簡単ですよ。なんやったら私、いつでもご自宅にお邪魔してやりますよ」
おお~、なんと頼もしいのだ、HANAちゃんよ。
しかし問題はブログの中身だ。人のブログはちょくちょく読むことはあるが、有名人とかなら単なる日記みたいなものでも読みたいファンはいるだろうけど、何かしらのテーマがないと一般人の書くブログは厳しいよなあ。
写真とか画像をいっぱい取り込んでビジュアルに訴えるにしてもそんなテクニックもないし。
「たとえば国際結婚されてるわけだから、ダンナさんとの生活を綴るとか?」
「うーん、“ダーリンは外国人”パターンやね。ちょこちょこブログっていうのか、ホームページでも見かけるよね。けどダンナがトンパ教を信奉するナシ族だとか、温暖化によって消滅しそうなツバルの人とか、一夫多妻制の国からやってきた男で実は私は第4夫人だったとか、ドラマがないとつまんないよね。イギリス人と日本人のカップルなんてありふれてないか?」
「まあトンパ教に比べればそうですけどぉ~。それでも私は知りたいですけどね。それかお子さんたちの成長記録とか?」
「ええ~? 勘弁! そりゃあ自分の子は可愛いけど、そんなの自分だけそう思ってればいい話で、みんな見て! 私の子ども可愛いでしょ的なものって、私の美意識が許さんよ。よっぽどうちの子にドラマがあればいいけど、そんなのないしさ」
「そうかあ~。それやったら、“清永美央作家への道!”ちゅうのはどうですか?」
「それもなあ。室井佑月がメジャーになる前にSPA!でそんなような連載やっとったよ。確か村上龍の愛人になりたいみたいなことぬかしとったけど、で結局つかまえたのは高橋源一郎やろ。速攻で別れたけど」
「その口調は清永さん、室井佑月嫌いでしょ。もうわかりやすいなあ」
「その通り! ブログもなかなか書くネタともなるとないもんやねえ」
「単なる日記でも書いてあることがおもしろかったら私はそれでええと思いますけどねえ」
「そうやなあ~。まあボチボチ考えておくわ」
「私も近いうちにお邪魔してセッティングしますから」
こうしてHANAちゃんは快くブログ開設の手伝いを引き受けてくれることになったのだ。
2009年9月3日木曜日
2009年8月31日月曜日
リベンジの結果は?
何人かの一級建築士を呼びつけて、合い見積りを取らせて、結果弟の友だちのお兄さんの事務所に決定という田舎特有のウェットな選択を経て、我が家のリフォームは始まった。
20年前、父の友だちだからという理由だけで建築士を決めて、痛い目に遭っているはずなのに、みんななかなか学習しないものである。
そこで驚愕の事実が発覚する。
キッチンと洗面台を挟んである壁の中が腐っていたらしく、配線にも達しようとしていて、もう少し放っておいたら、漏電していたというのだ。
恐ろしすぎるぜ、それって欠陥住宅だろうがっ!
まあそんなこんながあってオカンはいよいよリフォーム工事開始が近づいてきて浮き足立っているのだ。
積年のオカンのリベンジやいかに!である。
「銀座の先生が言うにはリフォームの場合やと、家の外観が変わるって言ってたよ。そのへんどうなわけ?」
「そんなもん、変わるのは中だけやで、外身なんか変わらんわ」
「けど店舗部分がなくなるんやろ? シャッターがあったところとかどうするの?」
「そんなもん、建築家の人があんばようやってくれるで、任せとけばいいわ」
「!!!」
おいっ! いいのかそんなんで! 前だってお任せにしてえらい目に遭ってたやろうっ! いい加減人任せはやめろ。
ああ恐ろしい。あんなダメな町に長年住んでいると、しっかりしていたはずのオカンまでダメになってしまうのか。
「あと2月中はインフルエンザとかそういったウィルス性のものに気をつけろだって」
「ふん! 私は体が丈夫やで、ここ8年間ぐらい風邪なんてひとつも引いとらんわ」
「まあそういう油断が大敵なんやで、気をつけといてよ」
「でもその占い、本当に当たるんかね?」
「私的にはいいことばっかり言われとるで、当たってほしいけど」
「私も診てもらおうかな。たぶん“あなた、男(←間違いなく私の父のこと)に苦労させられてきたわね”って同情されるわ。ふう~(ためいき)」
「・・・・・」
「それにしても2万円やろ? 1日5人診たとして10万。週5回働いたとして50万。で、一ヶ月で200万! ひえええ~! いい商売やない。でアルバイト雇って一人月30万も払えばいいやろ」
「事務所は結構高そうなマンションやったよ」
「高いっていったって、せいぜい30万とか40万やろ。諸経費が毎月5万かかったとしても、粗利は6割以上はあるやろう?」
いきなり利益率を計算し始めるオカン。廃業しても未だに商売人だ。
まあ確かに言われてみれば、占いって流行れば儲かるだろうな。
そうでなきゃ、細木数子みたいに指が折れるんじゃないかと心配したくなるような巨大な宝石のついた指輪なんてとっかえひっかえできないよね。
もっとも銀座の先生からはそういった生臭い感じは漂ってこないけど。
20年前、父の友だちだからという理由だけで建築士を決めて、痛い目に遭っているはずなのに、みんななかなか学習しないものである。
そこで驚愕の事実が発覚する。
キッチンと洗面台を挟んである壁の中が腐っていたらしく、配線にも達しようとしていて、もう少し放っておいたら、漏電していたというのだ。
恐ろしすぎるぜ、それって欠陥住宅だろうがっ!
まあそんなこんながあってオカンはいよいよリフォーム工事開始が近づいてきて浮き足立っているのだ。
積年のオカンのリベンジやいかに!である。
「銀座の先生が言うにはリフォームの場合やと、家の外観が変わるって言ってたよ。そのへんどうなわけ?」
「そんなもん、変わるのは中だけやで、外身なんか変わらんわ」
「けど店舗部分がなくなるんやろ? シャッターがあったところとかどうするの?」
「そんなもん、建築家の人があんばようやってくれるで、任せとけばいいわ」
「!!!」
おいっ! いいのかそんなんで! 前だってお任せにしてえらい目に遭ってたやろうっ! いい加減人任せはやめろ。
ああ恐ろしい。あんなダメな町に長年住んでいると、しっかりしていたはずのオカンまでダメになってしまうのか。
「あと2月中はインフルエンザとかそういったウィルス性のものに気をつけろだって」
「ふん! 私は体が丈夫やで、ここ8年間ぐらい風邪なんてひとつも引いとらんわ」
「まあそういう油断が大敵なんやで、気をつけといてよ」
「でもその占い、本当に当たるんかね?」
「私的にはいいことばっかり言われとるで、当たってほしいけど」
「私も診てもらおうかな。たぶん“あなた、男(←間違いなく私の父のこと)に苦労させられてきたわね”って同情されるわ。ふう~(ためいき)」
「・・・・・」
「それにしても2万円やろ? 1日5人診たとして10万。週5回働いたとして50万。で、一ヶ月で200万! ひえええ~! いい商売やない。でアルバイト雇って一人月30万も払えばいいやろ」
「事務所は結構高そうなマンションやったよ」
「高いっていったって、せいぜい30万とか40万やろ。諸経費が毎月5万かかったとしても、粗利は6割以上はあるやろう?」
いきなり利益率を計算し始めるオカン。廃業しても未だに商売人だ。
まあ確かに言われてみれば、占いって流行れば儲かるだろうな。
そうでなきゃ、細木数子みたいに指が折れるんじゃないかと心配したくなるような巨大な宝石のついた指輪なんてとっかえひっかえできないよね。
もっとも銀座の先生からはそういった生臭い感じは漂ってこないけど。
2009年8月26日水曜日
オカンのリベンジ
それで出来上がった家はなんとも微妙な按配だった。2階はまあいいのだが、問題は一階で、うちの実家は北東に面した角地に立っていて、南側も庭で隣家とはそれなりに距離があるので、日当たりが抜群にいいはずなのに、リビングが1日中電気をつけていないと真っ暗になってしまうほど暗いのだ。
それでいてキッチンが丸見えで、居間に続く座敷は無駄に凝りまくった欄干が作られていて、ちょっと放っておくと埃まみれになってしまう。
居間(しかも畳な!)と座敷の南側に面したところには、なぜか押入れと廊下が作られていて、そのせいでせっかくの南側からの光が入らないのだが、廊下というのか縁側というのかから、なんちゃって日本庭園風の庭が見られるようになっている。
そのなんちゃってな庭が父のこだわりの集大成らしく、その庭をひねもす眺めながら、死の淵から蘇った父が、
「どや、大した家やろ。こんな家はここいらにはあらへんぞ」
と人口数百人の狭い田舎の町内で“俺様は一番”とよく自慢していたものだった。
ちなみに高度成長期に突貫で作られたこの新興住宅街は、低い山々に囲まれた盆地に作られていて、アルファベットのCを反対にしたような形になっている。
うちはその逆Cの形の入り口にあたるところにあり、入り口から中心部は一戸建てがずらりと並び、中にはそれなりに立派な家もある。
山に沿って左側には築50年の未だに家賃が1万円もしないという公団群が30棟ほど半円状に広がり、奥にはいわゆる文化住宅群が犇めき合っている。
公団には子どもの頃、友だちも住んでいたこともあってよく遊びに行ったので、まあそれなりに慣れているが、中学時代ヤンキーだったクラスメイトたちはみんなこの公団に住んでいた。かなりビーバップ率の高い地域だといえよう。
その奥の文化住宅群は、ビーバップどころか、公団エリアがお上品に見えて仕方なくなるようなアナーキーなエリアで、もはや秘境といっても良かった。
今でもたまに散歩がてらそっちのほうに行ってみると、なんなく足がすくんでしまう。今から考えると子どものいる家庭とかもなかったかもしれない。
先日も近くまで行ってみたときに、なぜかピカピカのフェラーリが泊まっていて、時折「ギョエエエエエエ~」という奇妙な声が大きくなったり小さくなったりしながら聞こえてきたり、かと思えば鶏の羽が方々に散らばったりして、ここはいったいどこでいつの時代なんだとちょっとしたトリップ感覚を味わってきたところだ。
普通、そういう形の住宅街は山に近い小高いところにお金持ちは住んでいて、低地に一般庶民が住むものだろうが、わが町は逆だった。
この町も今では老人ばかりになってしまい、若者も子どももいなくなってしまった。
それはさておき、父はこんな寂れたダメな町で「俺様は一番だ」とずっといばっていたのだ。わが親ながらアホである。
ちなみに私はこの町が子どもの頃から大嫌いで、物心ついた頃から「こんなところにいたら自分はダメになってしまう。絶対にいつか脱出してやる」と、「成り上がり」における矢沢永吉のように深く心に誓っていたのであった。
父が「このうちはここいらでは一番!」と鼻息荒く自慢するたびに、母は発狂し、
「あんたぁ~、トロいこと言っとりゃあすなよっ! こんなうち、一番なことあらすかぁ(←“あらすか”とは方言で“~であるはずがない”という意味。アメリカのアラスカ州のことではない)!! こんなしょうもない町で自慢になんかなるか! そういうのを井戸の中の蛙っていうんやわ。そのうち絶対に私の思い通りにしたるでねえ!! 覚えとりゃあよ! 人にお金だけ出させてこのままじゃすまさせんでねっ!」
と父を罵倒していたものだ。
それから月日が流れ、近所に住んでいた上の弟家族と同居を始め、商売も畳むことになったので、店舗部分が不要になり、それに伴い念願のリフォームを決行することになったのだ。
20年間、不本意な間取りに耐えに耐えたオカンのリベンジがついに始まるのだ。
オカンの反応
あまりの占い結果の良さに興奮冷めやらぬ私。ああ~、この調子に乗っている私を誰か止めて。
スーパー・ナチュラル・ハイになりながら、次の報告相手に選んだのは実家のオカン。
「もしもし、例の占いに行ってきたよ」
「あれ、今日やったんかね? どうやったね。何言われたね?」
順を追って説明する私。オカンは「うんうん」と聞いてるが、たぶん頭に入っていないだろう。きっと明日、まったく同じ話をしても、「へえ~、そうかねえ。それはびっくりやねえ」とこっちがびっくりするような反応を返してくるはずだ。
父はアルツハイマーなので、これぐらいの反応は当然なのだが、アルツハイマーでもないオカンまでなぜそうなのかというと、それはボケてるボケていないという問題ではなく、彼女は基本的に人に話を聞くということができないからだ。
その証拠にオカンは違う話題に変わりたくて仕方なさそうなレスポンスをし、一瞬の隙を突いて、さっそく話の主導権を奪う。
「あんた、そんなことよりも(←なんだよ、そんなことよりもって! 人の話をなんだと思ってる!! 怒)、うちのリフォームのことやて」
そうなのだ。オカンはここしばらく家のリフォーム以外のことは考えられず、寝ても醒めてもリフォーム、リフォームなのだ。
なぜなら今からちょうど20年前。家を建て直したときに、まだ当時イケイケだった父がオカンの意見を一切無視して、勝手に図面を引き(←おいおい! 素人が乱暴すぎるだろっ)、連れの大工に言われるがまま、ぼったくられるまま、独断でゴーサインを出してしまったのだ。
しかも家の取り壊しが済んでまもなくというときに、あろうことか父は夜中、一通を80キロオーバーで逆送し、燃料を積んだトラックが正面衝突して大破。幸い相手方はかすり傷ですんだが、シートベルトをしていなかった横着な父は、体ごとウィンドから車外に放り投げられ、そのあとトラックは炎上、爆発という大惨事に。
まあシートベルトをしていなかったから助かったのだか、その後集中治療室で生死をさまよい、一週間後に意識を取り戻し・・・、まあそのときいろいろと大変なことがあったのだが、それはまた別の機会でということで、そんなこんなもあり、日頃だったらそんな無茶な家は建てられなかっただろうが、すっかり憔悴しきったオカンは、言われるがまま、オカンが貯めに貯めた虎の子を全額キャッシュで支払ったのだ。
スーパー・ナチュラル・ハイになりながら、次の報告相手に選んだのは実家のオカン。
「もしもし、例の占いに行ってきたよ」
「あれ、今日やったんかね? どうやったね。何言われたね?」
順を追って説明する私。オカンは「うんうん」と聞いてるが、たぶん頭に入っていないだろう。きっと明日、まったく同じ話をしても、「へえ~、そうかねえ。それはびっくりやねえ」とこっちがびっくりするような反応を返してくるはずだ。
父はアルツハイマーなので、これぐらいの反応は当然なのだが、アルツハイマーでもないオカンまでなぜそうなのかというと、それはボケてるボケていないという問題ではなく、彼女は基本的に人に話を聞くということができないからだ。
その証拠にオカンは違う話題に変わりたくて仕方なさそうなレスポンスをし、一瞬の隙を突いて、さっそく話の主導権を奪う。
「あんた、そんなことよりも(←なんだよ、そんなことよりもって! 人の話をなんだと思ってる!! 怒)、うちのリフォームのことやて」
そうなのだ。オカンはここしばらく家のリフォーム以外のことは考えられず、寝ても醒めてもリフォーム、リフォームなのだ。
なぜなら今からちょうど20年前。家を建て直したときに、まだ当時イケイケだった父がオカンの意見を一切無視して、勝手に図面を引き(←おいおい! 素人が乱暴すぎるだろっ)、連れの大工に言われるがまま、ぼったくられるまま、独断でゴーサインを出してしまったのだ。
しかも家の取り壊しが済んでまもなくというときに、あろうことか父は夜中、一通を80キロオーバーで逆送し、燃料を積んだトラックが正面衝突して大破。幸い相手方はかすり傷ですんだが、シートベルトをしていなかった横着な父は、体ごとウィンドから車外に放り投げられ、そのあとトラックは炎上、爆発という大惨事に。
まあシートベルトをしていなかったから助かったのだか、その後集中治療室で生死をさまよい、一週間後に意識を取り戻し・・・、まあそのときいろいろと大変なことがあったのだが、それはまた別の機会でということで、そんなこんなもあり、日頃だったらそんな無茶な家は建てられなかっただろうが、すっかり憔悴しきったオカンは、言われるがまま、オカンが貯めに貯めた虎の子を全額キャッシュで支払ったのだ。
2009年8月22日土曜日
夫の反応
ルンルン気分で家に帰る。
すでに夫が夕食を準備してくれていて、ちょうど私が帰ったときは夕食が終わりかけていたときだった。
その日はトマトソースのパスタとサラダと魚のソテーがテーブルの上に乗っていて、子どもたちと入れ違いに、私もワインといっしょに夕食をつまみ始める。
「で、どうだったの? その高い占いは?」
夫が皮肉交じりに聞く。
占い結果を、順を追って説明する。
「そうそう、お義父さんが姉妹のけんかのトラブルに巻き込まれているって話だけど、ああいうのって間に入るのは普通、お義母さんじゃないの?」
「普通はそうかもしれないけど、マザーは知らんぷりしてるからねえ。実際、間に入っているのはファーザーで、大変らしいよ。しかし、そんなことまで占いで出るの?」
「じゃあ当たってるんだね?」
「うん。その点は間違いなし。それに対処法は関わらないことってその通りだと思うし」
珍しく占い結果に感心している夫。
「あとさ、どうする? 子どもたち。本当に国立受かっちゃったら? 受かったらバス通学だよ。送り迎えとかどうするの?」
「そんなこと、受かってから考えればいいじゃん。そんな宝くじ並みに倍率が高いところなんて受かるわけないじゃん。どうせなら宝くじが当たればいいのに」
「だから宝くじは当たんないんだって」
「じゃあ、その占いも当たらないよ」
「いいじゃん、48歳から仕事運が良くなるらしいんだから。勉強もいいらしいよ」
「・・・その勉強なんだけど、2つのコースもいっぺんに取っちゃったこともあって、しんどいよ。ちょっとの期間、休むって大学にメール出しといたから」
「・・・それって、すでに占い、当たってるよ」
「なんだって?」
「だって先生、休み休みでいいから最後まで続けろって言ってたから。ご主人ストレスになってますねって、先生、わかってたよ」
「へえ~」
「じゃあ、そういうことだから。ママにも報告しなくっちゃ」
そして私はそのあと速攻で実家のオカンに電話を入れた。
すでに夫が夕食を準備してくれていて、ちょうど私が帰ったときは夕食が終わりかけていたときだった。
その日はトマトソースのパスタとサラダと魚のソテーがテーブルの上に乗っていて、子どもたちと入れ違いに、私もワインといっしょに夕食をつまみ始める。
「で、どうだったの? その高い占いは?」
夫が皮肉交じりに聞く。
占い結果を、順を追って説明する。
「そうそう、お義父さんが姉妹のけんかのトラブルに巻き込まれているって話だけど、ああいうのって間に入るのは普通、お義母さんじゃないの?」
「普通はそうかもしれないけど、マザーは知らんぷりしてるからねえ。実際、間に入っているのはファーザーで、大変らしいよ。しかし、そんなことまで占いで出るの?」
「じゃあ当たってるんだね?」
「うん。その点は間違いなし。それに対処法は関わらないことってその通りだと思うし」
珍しく占い結果に感心している夫。
「あとさ、どうする? 子どもたち。本当に国立受かっちゃったら? 受かったらバス通学だよ。送り迎えとかどうするの?」
「そんなこと、受かってから考えればいいじゃん。そんな宝くじ並みに倍率が高いところなんて受かるわけないじゃん。どうせなら宝くじが当たればいいのに」
「だから宝くじは当たんないんだって」
「じゃあ、その占いも当たらないよ」
「いいじゃん、48歳から仕事運が良くなるらしいんだから。勉強もいいらしいよ」
「・・・その勉強なんだけど、2つのコースもいっぺんに取っちゃったこともあって、しんどいよ。ちょっとの期間、休むって大学にメール出しといたから」
「・・・それって、すでに占い、当たってるよ」
「なんだって?」
「だって先生、休み休みでいいから最後まで続けろって言ってたから。ご主人ストレスになってますねって、先生、わかってたよ」
「へえ~」
「じゃあ、そういうことだから。ママにも報告しなくっちゃ」
そして私はそのあと速攻で実家のオカンに電話を入れた。
2009年8月21日金曜日
銀座2回目⑲
2回目の占いで銀座の先生に言われたことをまとめると以下の通り。
・子どもたちは国立のT小学校に揃って入る。記念受験でよく、受験勉強は不要だが、国立は全部受けること。
・子どもたちが中学受験と高校受験をする予定がない。高校まで国立の附属でエスカレーター式に行く。
・娘はイギリスか日本の大学に進学し、息子はそれ以外(たぶんアメリカ)の大学に進学する。息子は医学系か芸術系で学費がかかるところに行く。
・夫のお父さんが夫の姉妹たちの仲が悪いことからトラブルに巻き込まれている。対処法は距離を置き、関わらないこと。
・私の実家の引越し(=リフォーム)が見える。家の外観がずいぶん変わる。
・2月中は母が風邪など引かないように注意すること。父のアルツハイマーは気にしなくていい。
・私の仕事が3本見える。1本は会社の仕事。でも薄くなっていく。前みたいに嫌な仕事はさせられていないのが見える。今辞めてもいいが、1~2年後のほうがいい。その後はフリーになる。数人で集って先生と呼ばれる教えたり、伝えたりする仕事と、書く仕事。
・先生と呼ばれる仕事は5月、7月、9月にボランティアで何か頼まれる。そのうち仕事になるので、断らないこと。
・書く仕事はとにかく2010年まで書き続けること。才能もあり世に出る。本も何冊も出版する。英語版は家族が英訳してくれる。
・今年から人脈が広がる。とにかく書いていることを言いまくる。今夜からでもブログを始めること。
・収入は会社を辞めたあと半減はしないが、45歳までは今より少し少ない。45歳でトントンになり、50歳から今より増える。
・ペンネームは本名を使うのは微妙。「清永美央(しみずみお)」がいい。
・夫はいい配偶者。今勉強を頑張っているのが見える。長丁場になるので時々休んでも必ずやり遂げること。本人が考えている以上に成果が出る。今年の春転職運あり。ただ48歳からのほうが上昇運に乗る。50歳で花が咲き、収入も大幅増。
・老後は豊か。イギリスに投機目的で家を買う。国内では賃貸で子どもたちが大きくなったときにもう一度引っ越す。ただし賃貸。子どもたちが大きくなるまでは海外は旅行する程度。子どもたちが大きくなったら、日本とイギリスを行ったり来たりする。
・娘はマジメで息子は天才。息子は世界で活躍する可能性が高い。ただし気まぐれなので興味のあることしかやらない。努力することを覚えること。
・娘のバレエとピアノはとてもいい。続けること。息子のバレエは続かない。ピアノはいい。あとサッカーや乗馬もいい。
・守護霊がフルーツを使ったパイを気に入っている。パイナップルのパイを食べたいらしい。
「こうやってお話を聞くと、私の未来ってめちゃくちゃ明るいですね! いいことばっかりじゃないですか!」
「そうですよ。だから何も心配しなくてだいじょうぶですよ。私も楽しみにしてるんですよ。あなたの未来には」
そう先生がニッコリと微笑んだときに、「もうお時間ですよ!」とドアをコツコツと叩く音がした。
診てもらってからきっかり1時間が経過していて、扉を開けると髪をところどころ脱色した幸薄そうな派手なんだか地味なんだかよくわからない若い女性が暗い顔をして待っていた。
「あなたが今日最後だったらもう少し診てあげられたんだけど・・・」
先生が何か言いたそうな顔をする。
まったく道に迷って遅れたことが悔やまれる。
けどおおよそ聞きたいことは全部聞いたし。
前回よりも明るい結果に胸踊り、ドキドキする私。
本当に先生の言う通りの未来が開けるなら最高だ。
・子どもたちは国立のT小学校に揃って入る。記念受験でよく、受験勉強は不要だが、国立は全部受けること。
・子どもたちが中学受験と高校受験をする予定がない。高校まで国立の附属でエスカレーター式に行く。
・娘はイギリスか日本の大学に進学し、息子はそれ以外(たぶんアメリカ)の大学に進学する。息子は医学系か芸術系で学費がかかるところに行く。
・夫のお父さんが夫の姉妹たちの仲が悪いことからトラブルに巻き込まれている。対処法は距離を置き、関わらないこと。
・私の実家の引越し(=リフォーム)が見える。家の外観がずいぶん変わる。
・2月中は母が風邪など引かないように注意すること。父のアルツハイマーは気にしなくていい。
・私の仕事が3本見える。1本は会社の仕事。でも薄くなっていく。前みたいに嫌な仕事はさせられていないのが見える。今辞めてもいいが、1~2年後のほうがいい。その後はフリーになる。数人で集って先生と呼ばれる教えたり、伝えたりする仕事と、書く仕事。
・先生と呼ばれる仕事は5月、7月、9月にボランティアで何か頼まれる。そのうち仕事になるので、断らないこと。
・書く仕事はとにかく2010年まで書き続けること。才能もあり世に出る。本も何冊も出版する。英語版は家族が英訳してくれる。
・今年から人脈が広がる。とにかく書いていることを言いまくる。今夜からでもブログを始めること。
・収入は会社を辞めたあと半減はしないが、45歳までは今より少し少ない。45歳でトントンになり、50歳から今より増える。
・ペンネームは本名を使うのは微妙。「清永美央(しみずみお)」がいい。
・夫はいい配偶者。今勉強を頑張っているのが見える。長丁場になるので時々休んでも必ずやり遂げること。本人が考えている以上に成果が出る。今年の春転職運あり。ただ48歳からのほうが上昇運に乗る。50歳で花が咲き、収入も大幅増。
・老後は豊か。イギリスに投機目的で家を買う。国内では賃貸で子どもたちが大きくなったときにもう一度引っ越す。ただし賃貸。子どもたちが大きくなるまでは海外は旅行する程度。子どもたちが大きくなったら、日本とイギリスを行ったり来たりする。
・娘はマジメで息子は天才。息子は世界で活躍する可能性が高い。ただし気まぐれなので興味のあることしかやらない。努力することを覚えること。
・娘のバレエとピアノはとてもいい。続けること。息子のバレエは続かない。ピアノはいい。あとサッカーや乗馬もいい。
・守護霊がフルーツを使ったパイを気に入っている。パイナップルのパイを食べたいらしい。
「こうやってお話を聞くと、私の未来ってめちゃくちゃ明るいですね! いいことばっかりじゃないですか!」
「そうですよ。だから何も心配しなくてだいじょうぶですよ。私も楽しみにしてるんですよ。あなたの未来には」
そう先生がニッコリと微笑んだときに、「もうお時間ですよ!」とドアをコツコツと叩く音がした。
診てもらってからきっかり1時間が経過していて、扉を開けると髪をところどころ脱色した幸薄そうな派手なんだか地味なんだかよくわからない若い女性が暗い顔をして待っていた。
「あなたが今日最後だったらもう少し診てあげられたんだけど・・・」
先生が何か言いたそうな顔をする。
まったく道に迷って遅れたことが悔やまれる。
けどおおよそ聞きたいことは全部聞いたし。
前回よりも明るい結果に胸踊り、ドキドキする私。
本当に先生の言う通りの未来が開けるなら最高だ。
2009年8月16日日曜日
銀座2回目⑱
「子どもたちは将来、結婚もするし孫だってちゃんと見れますよ」
それは前回聞いたとおり。
「仕事もちゃんと手に職を持ってやっていけますか?」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ。ふたりともちゃんと専門分野でそれぞれ活躍しますよ。向いている仕事はさっきも言った通り」
おお、よかった、よかった。
「それはそうと、最近果物を使ったパイ?ですかねえ? そういったものを作りましたか?」
「パイですか?」
「あなたの守護霊があなたが作った果物のパイがとってもおいしかったって、おっしゃっているんです」
「私の守護霊がですか!?」
なんだよ~、それ~。守護霊って味覚があるの? もしかして貧しい食生活とかしていたら、「もっとうまいもん、食えよ!」とかって、守護霊様に渇を入れられたりするのかしら?
「また作ってほしいそうですよ」
うわ! 食べたいものをリクエストする守護霊。毎晩、今日はカレーが食べたいだの、焼肉にしてくれだの、刺身にしろだの催促されたらイヤだろうなあ。
「夫が作ったものじゃなくって、私が作ったものですか?」
「ええ、あなたが作ったものだそうです」
私は酒飲みなので、基本的に甘いものは家では食べない。ましてやお菓子作りはきっちりきっちり材料を量って作らないといけないので、男の料理的にガガァーと混ぜて、チャチャチャと作るアバウトなクッキングスタイルの私には、スイーツ作りは似合わない。っていうのか、めんどくさい。
だからパイなんてそんなひちめんどくさいもんなんか、作るわけないじゃないの!
それに引き換え、マメな夫は毎週末手作りのパンを焼いたり、母の日にはなぜかチーズケーキを焼いてくれたり、毎年子どもたちの誕生日ケーキを焼いたり、極めつけはなんといっても私たちのウェディングケーキは新郎の夫の手作りだったのだ。
しかし突如、私の頭の中で♪チャラララアア~ン、チャラララタアターン♪(←バッハの超有名オルガン曲「トッカーターとフガー」)とメロディが鳴り響く。決して嘉門達夫の「♪タララーン 鼻から牛乳~♪」ではない。
思い出したのだ。
そうだそうだ、確かに作りましたよ。パイ。2ヶ月ほど前に!!
あれは2ヶ月ほど前のことだ。定年退職した元上司・鋼鉄の女こと、稲橋さん(仮名)のところに、何人かで遊びに行って夕食をご馳走になったのだ。
料理上手な彼女はこれでもかとたくさんおいしい料理を作ってくれていて、最後に出てきたのが、「りんごのタルト」だったのだ。
「うわ~、これおいしいですねえ」とみんなで言いながら食べていたら、「これ、めちゃめちゃ簡単なのよ」という話になり、誰かが「レシピを教えてくださいよ」と言い出したので、翌日さっそく全員のPCに鋼鉄の女から、懇切丁寧なレシピ(写真つき)が送られてきたのだ。
こんなものが送られてきて、放っておくなんて小心者の私にはできないね! だってコメントにはしっかりと「清永さんは特に適当に作らないこと。分量をはかって!」と名指しで書かれていたのだ。
恐ろしい。
そしてその週末、いそいそと鋼鉄の女のレシピに従って「りんごのタルト」を作ったのだ。
お味のほうはといえば、子どもたちにも好評であっというまに平らげてしまった。
もちろん、さっそく写メールで鋼鉄の女に作ったタルトの出来栄えを送り、速攻で「りんごの並べ方が汚い! きちんと縁に沿って円く並べること!」とダメだしを喰らってしまったが、結局ちゃんと作ったのは私だけだったらしく、のちに別の人に「清永さんのああいうところはかわいい」と鋼鉄の女は語ったという。
まあ鋼鉄の女が怖いばっかりに普通だったら作るはずもない「りんごのタルト」を作るハメになったのだが、先生はこのことを言っているのだろうか。
「パイナップルのパイ?」
「はあ?」
「パイナップルのパイってあるんですかねえ?」
「さあ? あるといえばあるかもしれませんけど」
「あなたの守護霊がパイナップルのパイを作ってほしいって言ってるんですよ。意味わかりますか?」
「いや、わかんないです」
「ご主人と協力してもいいから、パイナップルのパイを作れって言ってるんですけど、私もパイナップルのパイってなんだか想像できないんですよ。けどこれを作ることで何か新展開があるかもしれないってことみたいですけど」
「へえ~。まあでもそういうことなら作ってみてもいいですけど」
「ぜひそうしてあげてください。楽しみにしているそうですよ」
私の守護霊様って甘党なのかしら?
それは前回聞いたとおり。
「仕事もちゃんと手に職を持ってやっていけますか?」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ。ふたりともちゃんと専門分野でそれぞれ活躍しますよ。向いている仕事はさっきも言った通り」
おお、よかった、よかった。
「それはそうと、最近果物を使ったパイ?ですかねえ? そういったものを作りましたか?」
「パイですか?」
「あなたの守護霊があなたが作った果物のパイがとってもおいしかったって、おっしゃっているんです」
「私の守護霊がですか!?」
なんだよ~、それ~。守護霊って味覚があるの? もしかして貧しい食生活とかしていたら、「もっとうまいもん、食えよ!」とかって、守護霊様に渇を入れられたりするのかしら?
「また作ってほしいそうですよ」
うわ! 食べたいものをリクエストする守護霊。毎晩、今日はカレーが食べたいだの、焼肉にしてくれだの、刺身にしろだの催促されたらイヤだろうなあ。
「夫が作ったものじゃなくって、私が作ったものですか?」
「ええ、あなたが作ったものだそうです」
私は酒飲みなので、基本的に甘いものは家では食べない。ましてやお菓子作りはきっちりきっちり材料を量って作らないといけないので、男の料理的にガガァーと混ぜて、チャチャチャと作るアバウトなクッキングスタイルの私には、スイーツ作りは似合わない。っていうのか、めんどくさい。
だからパイなんてそんなひちめんどくさいもんなんか、作るわけないじゃないの!
それに引き換え、マメな夫は毎週末手作りのパンを焼いたり、母の日にはなぜかチーズケーキを焼いてくれたり、毎年子どもたちの誕生日ケーキを焼いたり、極めつけはなんといっても私たちのウェディングケーキは新郎の夫の手作りだったのだ。
しかし突如、私の頭の中で♪チャラララアア~ン、チャラララタアターン♪(←バッハの超有名オルガン曲「トッカーターとフガー」)とメロディが鳴り響く。決して嘉門達夫の「♪タララーン 鼻から牛乳~♪」ではない。
思い出したのだ。
そうだそうだ、確かに作りましたよ。パイ。2ヶ月ほど前に!!
あれは2ヶ月ほど前のことだ。定年退職した元上司・鋼鉄の女こと、稲橋さん(仮名)のところに、何人かで遊びに行って夕食をご馳走になったのだ。
料理上手な彼女はこれでもかとたくさんおいしい料理を作ってくれていて、最後に出てきたのが、「りんごのタルト」だったのだ。
「うわ~、これおいしいですねえ」とみんなで言いながら食べていたら、「これ、めちゃめちゃ簡単なのよ」という話になり、誰かが「レシピを教えてくださいよ」と言い出したので、翌日さっそく全員のPCに鋼鉄の女から、懇切丁寧なレシピ(写真つき)が送られてきたのだ。
こんなものが送られてきて、放っておくなんて小心者の私にはできないね! だってコメントにはしっかりと「清永さんは特に適当に作らないこと。分量をはかって!」と名指しで書かれていたのだ。
恐ろしい。
そしてその週末、いそいそと鋼鉄の女のレシピに従って「りんごのタルト」を作ったのだ。
お味のほうはといえば、子どもたちにも好評であっというまに平らげてしまった。
もちろん、さっそく写メールで鋼鉄の女に作ったタルトの出来栄えを送り、速攻で「りんごの並べ方が汚い! きちんと縁に沿って円く並べること!」とダメだしを喰らってしまったが、結局ちゃんと作ったのは私だけだったらしく、のちに別の人に「清永さんのああいうところはかわいい」と鋼鉄の女は語ったという。
まあ鋼鉄の女が怖いばっかりに普通だったら作るはずもない「りんごのタルト」を作るハメになったのだが、先生はこのことを言っているのだろうか。
「パイナップルのパイ?」
「はあ?」
「パイナップルのパイってあるんですかねえ?」
「さあ? あるといえばあるかもしれませんけど」
「あなたの守護霊がパイナップルのパイを作ってほしいって言ってるんですよ。意味わかりますか?」
「いや、わかんないです」
「ご主人と協力してもいいから、パイナップルのパイを作れって言ってるんですけど、私もパイナップルのパイってなんだか想像できないんですよ。けどこれを作ることで何か新展開があるかもしれないってことみたいですけど」
「へえ~。まあでもそういうことなら作ってみてもいいですけど」
「ぜひそうしてあげてください。楽しみにしているそうですよ」
私の守護霊様って甘党なのかしら?
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