なんとか完成させた小説「エッサウィラ」。さっそく、T書店の本田くん(仮名)、HANAちゃん、沙織(仮名)の3人に送る。
思いっきりそれぞれタイプの違う3人。
熱き魂を持つ孤高の暴れ馬、本田くん当時39歳。
ひまわりのようなパワフル・ディーバ、HANAちゃん当時27歳。
切れ味抜群冷静沈着な女参謀、沙織当時40歳。
とりあえずこの3人がOKと言ってくれれば、私的には大満足だ。
さっそく読んだ感想を言ってたのが、現職編集者本田くんだった。今回の終わり方について一番OKを出してくれたのも彼だった。
「とうとう、完成させましたね」
「今回はあれでいいかな?」
「ばっちりです。終わり方もいいですよ。清永さん、もしかして天才かも」
「え、ほんと?」
おだてに弱い私である。それを知ってか、電話口で本田くん、褒める褒める。わーいわーい。もっと褒めて褒めて!
お次はHANAちゃんだ。ちょうど会社の近くまで来たからとお昼に電話をくれて、一緒にランチを食べた時のこと。
「読みましたよ、もう一気に!」
「どうどうどう?」
「めっちゃ、いいじゃないですか。絶対に今回の終わり方のほうがいいですよ。もう、私、キモイぐらいハマってますよ。ただね」
「ただ何よ?」
「私的にはもうちょっと書いてほしかったな。今、清永さん、優しいダンナさんもいて、可愛い子どもたちがいて、めっちゃ幸せやないですか。その今を示唆しているような感じやったらもっと私はグッときたかも」
「まあ小説やからね。実は続きもあるし。そういう終わり方もわかるけど、今回は違うと思ったから」
「そっかあ。続きがあるんやったら、納得ですわ。けどホンマ、おもろかったですからね。続きもはよ、書いてくださいね」
はーい、頑張ります!
「あんた、あれ終わり書き直す気、ないの?」
3人の中で一番反応が厳しかったのが女黒田官兵衛・沙織である。
「途中まではめっちゃ、良かったんやけどなあ。途中から主人公がわけわからへんすぎて、感情移入できへんで。あれ、ジャンル的にはなんなん? どうもあれこれいろんな要素が入りすぎてて散漫な感じがするんやけど。終わり方も唐突やで」
うわ! 辛辣! がぴょーん。
ただ書き直す気のない私である。沙織はたぶん本はたくさん読んでいるけど、小説はあまり読んでないと思う。
「とはいえ、さすがやなあと思う表現はいっぱいあったし、まあ、どう考えても杉本彩よりかは文章うまいねんから、自信もちぃ」
うーん、比べる相手が杉本彩とは・・・。しかも文章で。
まあどっち転んでも容姿を比べられたら完封負けだが・・・。
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