花見のあと、陽太(仮名)ママことみっちゃん(仮名)が酔っ払いながらも教育論をぶつ。
「でも2011年には指導要領も変わって授業の時数も増えるじゃん」
なぜか文科省の肩を持つようなことを言う私。
「遅いっ! 子どもは勉強一筋で良しっ! ガンガン詰め込むべし! 詰め込み賛成っ!」
「おお~」
「うちの陽太は暁星とかT大附属T小のようなスパルタ式のところでガシガシしごいてもらいたいのっ。きちんと学力を付けてくれるのが学校の仕事でしょう。けど最近の先生は怒らないっていう話だし、学級崩壊の話も聞くし」
「モンスター・ペアレンツも話題になってるよね」
「そうそう。それで私立に学校訪問したり公開授業を見たりしたんだけど、本当に高度なことやってるんだよね。先生も熱心で指導力が高いし・・・・」
その後、延々とみっちゃんが学校訪問した私立校がいかに素晴らしかったかという話が続き、みっちゃんの私立びいきさ加減にはびっくりさせられた。
もうほとんど私立原理主義者の域に入っているではないか!
「他にもね、宗教を取り入れている学校が良かったの。うちは特定の宗教を信じているわけじゃないけど、何かを畏れ敬う気持ちっていうのはなかなか宗教教育を通じてじゃないと身につかないから、そこははずせないポイントなの。美央さんはそういうの何かないの?」
ええ~? そうねえ~。子どもの教育かぁ~。
改めて言われてもねえ~。
基本は子どもが健康で幸せで、食べていくのに困らないスキルを身につけること。
あとはプラスアルファかなあ。
「ほら、うち受験っていっても準備してるわけじゃないし、占いでG大附属T小に行くって言われちゃったから、その気になって受けるだけだからね」
「ああG大附属T小ね。自由な校風で子どもにとっては楽しいらしいよね。でも藤吉さん(仮名)のところの雪美ちゃん(仮名)もそうだし、Aちゃんも受験ということだったら、お互い切磋琢磨してがんばりましょうね。情報交換もしましょう。国立はうちも全校受ける予定だから、いっしょにやっていきましょう。今度SG会が出しているスケジュール表とか模擬の予定表とかがあるから、持ってくるよ。ほんと、美央さんも受験組(←おいっ! いつからだ!?)でよかったわ」
そうみっちゃんは言い終わるや、ビールを一気飲みし、
「受験、いっしょにがんばりましょうねっ!」
と瞳をキラキラさせながら、私の両手を握り締めた。
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