2010年12月20日月曜日

渋谷の父④

「えーっと、お子さんふたりね。どれどれ。おっ! この子たちふたりともいいねえ~。両親よりずっといい運勢だよ。両親より成功するしね。お姉ちゃんもかなりいいけど、この弟くん、すばらしくいいねえ。うちの子どももこれぐらい良かったらねえ~。うらやましいよ。息子さん、相当期待できるよ」
おっ! マジですか!?

「何がいいって言ったらね。この子たちの大波がちゃんと若いときに来るんだよ。お姉ちゃんは30代、弟くんは20代に来るから、やっぱりね、成功する人っていうのはこういう若い時期にこの大波が来るんだ。若くて体力があるうちに来ると、どこまでも昇っていけるからね。実にいい運勢だよ」
へえ~。しかししつこいようだか、誕生日だけでそんなことまでわかるのかね? しかも同じ誕生日の人なんてゴロゴロいるのに。

「ふたりとも芸能界とかそういうのがいいよ。そういうところで大成するタイプで、けどお姉ちゃんはもうちょっと現実的でマスコミとかそっちもいいな。弟くんはもうこれモロ、芸術肌で音楽とか、スポーツとか、小説とかそういう世界で大成功を収めるタイプだよ。もしかしたら世界中で活躍するようになるかもよ」
マジぃ!?
芸能界は銀座の先生はいいとは言わなかったけど、息子が世界的に活躍するっていうのは銀座の先生にも言われた通り。それも芸術とか、スポーツもいいって言われてたし。

「けど息子さんは子どものころはあまり賢そうに見えないんだな。これが」
・・・・。なんていうことを言うのだ! 渋谷の父よ。
しかしそうなのだ。賢そうに見えないというか、それどころかアホにしか見えないのだ。今現在の我が息子は。

「けどこの子、実は頭が相当いいよ。大成するタイプだから、見守ってあげるといいよ。それには甘やかさず、スポーツでしごかれるとか海外に出して揉まれるとか、苦労させたほうがいいよ。とにかく海外にとっとと出すこと。あと中年以降は会社の社長に適性があるから、実業家としても成功しそうだね」
おお~。どうなっているのだ。息子よ。芸術家またはスポーツで世界的に活躍した後は、ビジネスでも成功とは、すごすぎるではないか。
うふ。私の老後に乾杯だな。ほれ、お母様の面倒をみるがいい(←なぜか女王風)。
こうなったら大いに長生きしたいものだ。そりゃ私たち夫婦も今とは違ってるよね。

「あと、小学校受験なんですけどぉ」と切り出すと、
「何なに? 国立? どこ? T大附属? G大附属?」
と突然目が爛々と輝きだす渋谷の父。いったいどうしたんだ?

「いやあ~。うちの子どもたちも受けさせたよ。懐かしいなあ~。まったくあの抽選ってやつには頭くるけどよお。どれどれ? あ、お姉ちゃんは全然ダメだな。1年のうちの天中殺が10月11月の2ヶ月だから、ちょうどそのころでしょ? 受験って。時期が悪いよ。あ? 何? 小学校受験ダメだった? そりゃそうでしょ。ちゃんとそう出てるよ。けど中学受験はだいじょうぶだから、そっちで勝負だな。で、弟くんはお姉ちゃんよりはマシだけど、微妙だな。中学がその代わりヤバイ時期だから、中学受験させるなら2月4日以降の試験日のところにすること。そうすればだいじょうぶ」

なるほどぉ~。これに関しては銀座の先生とまったく違う判定結果。しかし誕生日で合格不合格が出るのかね? しかも2月4日以降の試験日の学校って、学校選びの基準はそれかいっ!

けど親として子どもたちの運勢がこれだけいいと言われると、すごくホッとするし単純にうれしい。うふふ。頼んだわよ。

あ、そうそう。何度も話に出てくる大波。私に大波が来るのはいつなの? 誰だって大波が来る時期があるんでしょ? もしかして知らないうちに終わってたりとか?

「あ~。美央さんに大波ねえ。あなたに来るのはね、108歳のとき!」
え??? そこまで生きてないっちゅうの!

「占いでは人間の人生を120年で考えるからね。それでいけば美央さんは108歳から118歳までが大波なんだけど、仮にそこまで生きててもね、そんな時期に大波が来たら、ほんと、体力が持たなくてあっと言う間にお陀仏さんだよ。だからね。ある一定以上の年を越えたら、大波なんて来なくて平穏に過ごしたほうが幸せなんだよ。わかる? そういう意味では美央さんの運勢は波があまりないとも言えるかな」
ってそれは波が来ないからじゃんっ!

そんなオチがついたところで、占いはお開きに。しめて2時間半で1万円也。
1時間半ほどはレクチャーだったけど、まあ安かったのかな。
銀座の先生に言われたことと、重なっているところはたぶん信憑性が高いのかしら?

しかし、108歳ねえ~。
そんなこんなで以上、渋谷の父のお話終了!

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