うちのオカンは物を粗末にする。
よく親から物を粗末にするな、大切に使えと育てられたという人の話を聞くが、うちの親は逆だ。
うちのオカンはむしろ物を捨てろ捨てろとうるさい。1回か2回しか着ていない洋服もあっさりと捨ててしまう。
以前、一度着た洋服は二度と着ないという成金の女性美容整形外科医がマスコミにもてはやされていたが、うちのオカンもタイプが似ている。
違うのは美貌の差だけではなく、女医が捨てるのがブランド物の超高い洋服なのに対して、オカンのはその辺で買った激安品だということだ。
「安かったから」という理由だけで山のように物を買っては捨てるという、安物買いの銭失いで、資本家が泣いて喜ぶようなアメリカ型の大量消費をオカンはモットーとしている。もちろんエコには1ミクロンも関心がない。
「あんた、何か買いたいものないんかね?」
というのがオカンの口癖で、散財したいモードに当たればポンとお金を出してくれるし、当たらなくても「買い物でも行くかね?」と即お出かけモードに切り替わる。
お受験関係のものを見に行きたいと言うと、では西松屋とジャスコに行こうとさっそく車でゴー!
「西松屋」というのは子供のいる人なら誰でも知っている全国に700店舗以上あるベビー、マタニティ、子供用品を扱うチェーン店で、何せ安い。
Tシャツが290円で買え、1000円以上するものをここで買った記憶はあまりない。
保育園で着る洋服はここのもので十分なので、実家に帰ったときは西松屋で1万円以上は毎回遣う。
今回も1万5千円ほど買い込み、オカンが払ってくれたが、お受験に良さそうなものは何も置いていなかった。
ちなみに育休中に児童館通いしていたときにある日専業主婦のお母様軍団から、
「Aちゃん(←娘)っていっつも可愛いお洋服着てるよね? やっぱりヨーロッパとかのぉ~、外国製?」
と突然聞かれたことがある。
「同じ外国製でもメイド・イン・チャイナなっ!」と心の中で自分に突っ込んでると、
「そうだよね、だってSにもTにも(←両方百貨店。でもなぜかSの方が高級だと思われている)売ってないもんねぇ。特にSのは私全部チェック済みだから」
と別のママ。
売ってるわけないだろっ! 百貨店で買ってないんだから。
「やっぱりイギリスのブランドとかなの? オーダーとか?」
とこれまた別のママ。
「いや、実家に帰ったときに“しまむら”とか“西松屋”でまとめ買いよ」
と正直に答えたら、ママたちは顔を見合わせて困ったような顔をしたと思ったら、
「いやあねぇ~、美央さんったら! まったく冗談がお好きなんだからぁん」
という想定外のリアクションを返してきた。
だからといってそのお母様軍団の子供たちがいかにも高そうな洋服を着ていたかとか、センスが良かったかといえば、そうでもなく、要はその子供の雰囲気とか、色使いとかじゃない?
話が大きくズレたが、さて西松屋の次はジャスコだ。
子供服売り場に行くと、あら素敵。ちゃ~んとあるじゃないの。
国立小学校の場合、女の子は白いシンプルなブラウスとベストかカーディガン、そしてキュロットというのが定番お受験スタイルらしい。ブラウス以外の色は紺かグレー。
すべて無地のシンプルなものが望ましいが、どういうわけか安い子供服を売っているところはそういったシンプルなものはまず扱っていない。
素人考えではキャラクターがいっぱい付いていたり、色がたくさん使われているもののほうが原価はかかりそうな気がするが、棲み分けができているのか、シンプルなもののほうが高いし、そういうものは百貨店以外であまり見ない。
ところがよ、我がジャスコはやってくれるぜ。
紺色のシンプルなキュロットが1980円!(似たようなものが某MHでは1万3千円!) ブラウスも890円、ベストは値下げになっていて980円、カーディガンも1480円だった。
安いっ! あまりにも安いのでベストとカーディガンは紺とグレーをそれぞれゲット。ブラウスも2サイズ買って、それでも合計8680円!
百貨店ではブラウスがやっと一枚買えるぐらいの金額だ。
よし、この勢いでお受験時によさそうな白いソックスもまとめて5足ほど購入。
これでお受験の準備はけっこう整ったぜ! あとは抽選だ。
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