T大附属T小の入試まであと1週間を切った日曜日。この日はWで行われる「T大附属T小の1日入試体験」というのに行ってきた。
本番さながらに子どもたちはお受験用の洋服を着て、本番と同じようにテストを受け、その間に保護者たちはみっちり例のカリスマ講師(後から聞いたら本部校の代表でした)新田先生(仮名)からお役立ち度200%の講習を受けるという流れになっている。
お受験用のお洋服といえば、白い丸い襟のブラウスを西松屋で1枚、地元のジャスコで1枚購入していたのだが(両方とも1000円以下の激安品)、T大附属T小対策には元気のいい印象をつけるためにみんな12月だというのに半袖で臨むという話をWの講習で聞いていたので、慌てて半袖のブラウスを購入することに。
しかしいかんせん12月だ。半袖のシャツなんてどこにも売ってない!
・・・と思っていたら、ちゃんとありましたよ。百貨店のお受験コーナーに!!
恐るべし百貨店。しかし単なる半袖のシンプルな白いシャツがなんで4700円もするわけ!?
あとすごいなあ~と感心したのは、「T大附属T小の指示製作練習セット」っていうのが販売されていて過去に出た制作の材料と作り方のDVDがついて、なんと5,250円! この中には過去問のプリントもついているのだが、もうこうなると高いんだか、安いんだか感覚がわからなくなってくる。
え!? この練習キットを買ったかですって?
ええええ、買いましたともよ。夫からはだいぶんと「なんだ、このわけわからないものに5000円とは!」と叱られましたけどね。しょぼん。
で、1日講習である。神童・朔美ちゃん(仮名)といざWの本部校へ。
もう外は木枯らしが吹き荒れ冬将軍の本格到来といった様相なのに、いったいどうしたのだ、この中の熱気は!?
2次試験まで1週間切っていることもあり、人、人、人!
しかもこの講習は当日現金払いなので、無造作にどんどんと箱(←それまでまんじゅうが入っていたような感じのやつ)に万札が放り込まれていく。
この1日の講習の売上だけでいくらぐらいあるんだろう?
ちなみに今、私は教育関係の仕事をしているのだが、ここ何年もずーっと苦戦が続いている。教育以外の部署が善戦してくれているので、なんとか潰れずにすんでる。
その原因は少子化の問題だとか、競合他社との競争激化だとかいろいろ言われている。
仕事にかかわっているほとんどの人たちは本当に純粋に仕事を愛しているし、自分たちがやっていることは本当に意義があるのだと信じて疑っていない。
実際、うちの娘も息子も会社のやっている幼児教室に通わせているが、本当に良心的だし、値段も場合によっちゃあWの10分の1ぐらいだったりする。
にもかかわらず大苦戦しているのだ。
しかしWのこの繁盛振り! 母親としてというより職業人として、いったいどうなっているんだ!?と思う。
やはり狭いセグメントで特化した者勝ちなのか?
う~ん。それにしてもあの札束! 会社のエラい人たちにも見せてみたいものだ。
熱気溢れる保護者用の会場にて、我らが新田先生の登場。
この日の解説は2次試験当日の流れから入る。
まずは服装から。コートと靴を脱いでから学校に入るので、コートと靴はなんでもいいとのこと。そして上履きに名前を書いてはいけない。
そして控え室。控え室の様子から、頭につけるゴム製のハチマキについてまで描写は微に入り細に入っている。
あんた、それ見たんかいっ? と関西人じゃなくても突っ込みたいところだ。
だって去年、ゴムを取り替えたところだからブカブカして脱げることはないって、あんた、本当に何者?という世界だ。
しかし我々はこういった情報に決して安くはないお金を払っているわけだよ。
受験番号は色+数字の組み合わせらしく、待っている間6年生がやってきていろいろと芸をやって楽しませてくれるらしい。
新田先生の読みでは、おそらくこのときに全員してきたマスクをはずさせるのではないかとのことで、その後先生から子どもたちにひとりずつ簡単な質問をされるそうだ。しかしこの質問での答えは評価には関係ないそうだが、必ず先生の目を見て話すようにとのこと。
もう新田先生の解説はそんな調子で本番の試験の様子を詳しく教えてくれるので、当日きっと「あ~あ、このことを言ったたんだな」と腑に落ちること間違いないだろう。
「お話の記憶」「図形」「製作」「クマ歩き」のそれぞれのポイントを押さえたあとは、「生物」について。
T大附属T小は年によっては、「ザリガニ」だとか「コウロギ」などを子どもに捕まえさせる試験が出る。
新田先生によると学校の敷地にいる生物が試験に使われるので、毎年新田先生はその生物の生息状況を調べに行くのだという!
なんというプロ根性!
「今年は私の予測ですが、ザリガニもコウロギもありません。そして亀もないです」
と大胆予測。
「ザリガニは敷地の池を調べたら今年は生息していませんでした。亀も菌がたくさんついていて危険なのでやめているはずです。そしてコウロギですが、コウロギ担当の先生が異動されたそうなので、コウロギも出ません。そして何より子どもたちは容赦ないですから、試験にコウロギを出すと大量のコウロギが死にます。それに耐えられなくてコウロギ担当の先生が移られたという話もあります」
コウロギ担当? 大量のコウロギ死? まったくホンマかいなっ!という摩訶不思議な世界。
う~ん。シュールすぎる。
0 件のコメント:
コメントを投稿