2010年5月31日月曜日

不協和音

 保育園に子どもを迎えに行って帰宅するのが、だいたいいつも6時40分ぐらいから7時の間。
 子どもたちがベッドに行くのが9時を目標にしているが、だいたい9時半ぐらいになってしまう。
 フルタイムで働いている私たちはこの短い時間の間に夕食を囲み、家族のだんらんをし、お風呂に入り、寝かしつけるというサイクルで動いている。
 
 娘と息子が年子の我が家はここ最近二人だけでお風呂に入り、寝かしつけなくても二人でベッドに行ってくれるので子育てがぐっと楽になってきてはいるものの、いつも時間に追われている。
 ピアノを習っている(←先生は泰子)娘は夕食前に練習があるし、ここにきて「クイズ大会の練習」(←受験勉強)も加わってしまった。

 我が家の「クイズ大会の練習」時間はお風呂に入ったあと。
 初めのうちは5分ぐらいをその時間に当てていたのだが、すらすらと問題を解けなくなるにつけ時間は延びていく。
 「クイズ大会の練習」時間を確保するために、夕食やお風呂を早く切り上げるようせかすことになるし、「クイズ大会の練習」より「早く寝かせる」ことを優先する夫としばしば衝突するようになる。

 また準備不足のあせりもあり、気の短い私はついつい娘ができないと声を荒げてしまう。
 娘は赤ちゃんのころから発育もよく、なんでも飛びぬけてできていたのでずっと私は彼女のことを「神童」だと思っていた。
 私の下の弟もちなみに子どものころ「神童」の誉れ高く実際今でも超優秀なのだが、その弟を育てたオカンですら、娘は特別だと言う。
 とはいえ年を経るごとにスペシャル感は薄れてきているが、そういう期待もあるせいか娘にできないことがあると、激しく「なぜ?」と思ってしまう。
 その「なぜ?」という疑問が「なぜできないっ!」という怒りに転化するのは時間の問題だ。

 怒っているつもりはなくても、語気が荒くなりがちな私に夫はいつも「待った」をかけてくる。
 「何を話しているか」よりも「どう話しているか」を気にかける夫は、娘に話している途中で話を中断させてしまう。
 
 むろん怒ったままで話を終わらせたくない私としては、「怒る→なだめる→励ます→ハッピーエンド」のサイクルでことを進めたいのだが、「怒る」の段階で夫がストップをかけてしまうので、すべてがものすごい不完全燃焼の状態になってしまう。
そこで私の「怒る」矛先が必然的に夫に向かうわけで、このところ夫婦喧嘩が絶えない。
  
おまけに「僕もクイズ大会やるっ!」といらんところで燃える息子。
 あんたはええっちゅうねん! 君は来年、がんばりなさい。
 そういってもきかない息子。
 「じゃあ、私はもういいや。L(息子)に譲ってあげる」と投げやりな娘。
 もうええことあるかいっ! 勝手に譲るな! 君のがんばる番やっ!
 「僕もお話の記憶やるっ! あ、ばっちりくんドリルも!」
 だ・か・らっ! 君は来年がんばればええっちゅうねん!!

 家族全員に怒鳴り散らす日々が始まったのだった。
 しかしそれはまだ始まりにすぎなかったのである。

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