「行動観察対策っていったい何やるわけ? 対策の立てようなんてあるわけ?」
と誰に言うわけでもなくひとりごちる私に、
「うふふふ。あるのよ。ちゃんと、対策って」
と含み笑いをするみっちゃん(仮名)。
「たとえばね、何もない部屋に子どもたちを集めて放っておくわけ。そこでリーダーシップを発揮して、何もないけどジャンケンして遊ぼうとか、しりとりをしようとか提案した子が合格!とか、そのリーダー役の参謀タイプみたいな子が合格!とか学校によって求める子どもが違うから、ちゃんと学校に応じて行動観察の対応も練っておくわけよ」
「そんなの、ひとりの子どもがこの学校ではこういう役割、この学校ではこう振舞うなんて、演じわけられるわけ?」
「そのための対策講座じゃない!」
ああそうですか。すごいよな。でも学校によってキッチリ求められる子どもを演じ分けられる子どもってどうなのよ? 末恐ろしくないか?
そんなことより、暑い。あ~、もう、早くビールでも飲みたいよぅ~。
そうゴネる私に、
「じゃあ、行っときますか」
とみんなもすっかり真っ昼間からビール・モードへ。
そして我々はなかなか来ないバスをあきらめ、地下鉄の最寄り駅まで歩く。けどこの近辺って全然お店がない! 駅近くにファミレスが2軒ぐらいあるけど、ファミレスじゃあなあ~。
「とりあえず地下鉄乗って池袋まで出ますか」
全員で地下鉄に乗り込む。なんだかこのメンバーで地下鉄に乗っている図がおかしい。
「ヒロキ(仮名)の上司ってやっぱ舛添さんなわけ?」
「もちろん直属じゃないですよ」
「明日の選挙(←この日は8月29日だった)で民主が政権とったら、やっぱヒロキのとこの大臣って長妻さんになるのかな」
「官僚にとってどっちが御しやすいわけよ?」
「いやいや、御しやすいだなんて。私は国民生活をよりよく考えてくださる大臣にお仕えしたいだけです」
「ちっ、なんだよ。その上から目線はよぉ。今度こそ消えた年金なんとかしろよ」
「産婦人科医や小児科医不足も深刻よねぇ~」
と厚生労働省勤務のヒロキをいじっているうちに池袋に到着。
「さあ~てと、どこで飲むか」
ただいまの時刻は午後2時半。土曜日のこんな時間とはいえ、天下の池袋ならどっか開いてるでしょ。
「ねえさん(←私のこと)、自分の知ってる店が西口にあるっす。そこでいいっすか」
なぜか舎弟口調になるタケル(仮名)。
「そうだな、今日はそこで反省会だな」
となんの反省会だかわからないが、タケルが知っているという西口の真昼間から開いている焼き鳥屋にゴー。
こんなクソ暑い日はビールに限る。
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