2010年3月23日火曜日

G大附属T小学校、願書配布始まる!②

 きっちりとお受験スーツに身を包んだママや、仕事の合間といった風情のパパたちがビッシと一糸乱れず並んでいる。
 まだ初日の午前中だって言うのにこんなに人が来るんだもん。
 やっぱ競争率高いよな。

 なんだかこういうところにいると、どこのおうちもお金持ちそうに見えて、どこのおうちも万端に準備してるんだろうなと思えてくる。
 なんだかお母様方の気合いをビシバシと感じるのだ。

 待ちながら、そうだ今日は普通の日なんだと思う。
ここの生徒たちは当たり前だけど、受験生の親たちが外で行列を作っていても、通常通り授業をやっているわけで、時折校舎から声が聞こえてきたり、椅子や机なんかを運んでいる音が聞こえてくる。
100倍近い倍率を勝ち残って、ここで学んでいる子どもたちってすごいよなあと思う。
中庭には稲なんがが栽培されていて、ここで子どもたちがプチ農業体験をする様子なんかを想像してみたりして、ちょっとほのぼのとしてしまう。

そうこうしながら30分ほど経ったところで、順番が回ってくる。受付の先生方はにこやかで感じが良く、学校説明会で感じた排他的な雰囲気はなかった。
うふ、将来子どもたちの担任になるかもしれない先生なのよねと思うと、自然に宜しくお願いしますという気持ちで頭も下がってくる。
書類が全部揃っているかと確認したら、再び校門へ。

ギョギョ、さっきより行列が伸びてるじゃん!
校門のところの警備員さんが、「ご苦労様でした」と感じよく声をかけてくれ、「ありがとうございました」と答えると、
「今年は初日のわりには少ないほうですよ。最終日がやっぱりピークかな」
と愛想よく話しかけてくる。
げっ、マジ!? これで少ないの?

ちょっとゲンナリしながら表に出ると、やっぱいましたよ。お受験塾や問題集の案内をしている業者さんたちが。
一応すべてパンフレットを受け取り、行きとは違うルートで帰途へ。
すでにこれだけで大仕事をした気持ちに。

平日の午後ですもの。こういうときに電話をしたくなるのは、現在育休中の沙織(仮名)だ。
彼女と私は誕生日が1日違いで、14日が彼女の誕生日だ。
ここ25年近く(げっ、四半世紀!?)お互いの誕生日に「おめでとう」を言い合う仲だ。

「誕生日おめでとう。いやあ~、タイミングいいわ。今、赤ちゃん、ちょうど寝たところやってん」
「沙織もおめでとう。ところで行ってきたよ。願書取りに」
「おお~、ほんでほんで?」

ということでお受験を中心とした近況報告をする。
沙織が住んでいるのは、東京より熱海のほうが近いという神奈川でも静岡寄りのところなので、うちみたいな都心の子育て環境とはずいぶん違う。
「うちはまあ高校まで公立でええわ。大学は東大とか入ってくれればええけどな」
「東大!?」
「え、東大めざすんやなかったら、なんのためにみんなお受験すんの?」
と沙織は電話口で驚いている。

 東大かあ~。でっかくきたな。
 私も含めて周りのお受験ママたちは多分そこまで考えていない。目の前の小学校のことで手一杯なのだ。

 でもよくよく考えたら、学校はずっと続いていくのだ。
 先は長いよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿