2010年3月25日木曜日

特別寄稿 鹿鳴館30周年記念ライブに行ってきた!①

 目黒の鹿鳴館というライブハウスがある。そこはハードロックバンドにとっての殿堂の場所で、ここから数々のバンドが育っていった。
 鹿鳴館出身のバンドで最も有名なのはX JAPANだろう。
 私もここには何度となく通い、もう「目黒といえば鹿鳴館」というのは「目黒といえばサンマ」とか「目黒といえば寄生虫館」という以上に、自明のことであった。

 その30周年記念イベント・ライブが水道橋のJCBホールで2日続けてあり、その2日目に「デッド・エンド」「デランジェ」「44マグナム」の3バンドが出ると教えてくれたのは、社内の友だち・アライちゃんだった。

 アライちゃんは違う部署の派遣さんでフロアーも違うので、普通は接点がなかなかない間柄のはずだが、ひょんなことからアライちゃんがロック好きだということがわかって仲良くなった。
 彼女はまだ26歳で私より16歳(!)も年下なのだが、彼女の好きなバンドはその世代にはまったく似つかわしくなく、かなりアラフォー的な、というよりメンバーもみんな40歳以上といったバンドばかりなのだ。
 しかもアライちゃんの好きなバンドは昔私が音楽雑誌の編集をしていたときに仕事をしたバンドが多く、どれも一般的に知名度のあるバンドとはいえないので、アライちゃんにしてみれば、ようやく社内でできた“話のわかる人”というのが、私だったわけだ。

 小学生(!)だったときにXにハマり、それ以来ヴィジュアル系といわれるバンドにどっぷり浸かったアライちゃんは、好きなバンドが影響を受けたバンドにも視野を広げていくうちに、好きなバンドの年齢層がどんどん上がってしまい、気づいたら同世代の友だちがいなくなっていたという気合いの入ったバンギャル(←バンドギャルの略)だ。

 そのアライちゃんに誘われて行ったのが、上記のイベントだったわけだ。
 ライブ三昧のアライちゃんとは違い、こっちとくりゃあ、2児の母である。いったい何年ぶりだったんだ、ライブ!?ってなやつである。
 友だちのバンドとか黒百合姉妹のライブ以外で行った最後のライブっていつだったっけ?
 あれをライブとカウントしていいのなら、家族で行った「おかあさんといっしょ」ファミリーコンサートがそれに当たるのかもというぐらい疎遠になっている。

 しかし! 44マグナムとデランジェとデット・エンドをいっぺんに見られるのである。
一度に3度おいしいとはこのことだ。
 普通、ないよ。こんな組み合わせ。
 うふ、時間のない主婦(←働いてるけど)の私にはぴったり。

 いやーん、いったい何着てこうかしら?

 アライちゃんはきっと若者らしくロックTにアーティストグッズで身を固めて気合いを入れてくるだろうけど、あいにくロックTとか持ってないし。ちょっとそういうのは自分のノリじゃないし、かといって私たち世代のライブハウスに行く格好は、いわゆるミュージシャンの女系で、そういうのもアライちゃんから「やっぱこいつはババアだせ」的に思われても悲しいし、散々迷ってダークグレーのワンピース(←体型隠れるヤツな)とブーツ、メタリックなアクセサリー、髪の毛は巻いてみましたという腰の引けた格好で出かけたのであった。
 しかも直前は娘の塾の体験レッスンに行っていたので、教育ママゴン臭を消すために愛用のシャネル5番を大量に振りかけたら、夫から「臭い」と言われ、へこむ。

 ぎゃふん!

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