うちの息子は言葉を話し始めるのが遅く、「ママ」とか「ワンワン」といった片言すらずっと出てこなかった。かといって私たちが話していることをわかっていないかといえばそうでもなく、日本語でも英語でもたとえば「そのボール持ってきて」とか言えば、そのように行動はする。
赤ちゃんのころなどはほとんど泣かず、手間がまったくかからなかった。よく行っていた児童館の元保育士の職員の方から「こんなにお母さんが楽をできる子なんていませんよ」とよく言われたものだった。
さすがに3歳も近くなってくるとぼちぼちと何やら主張しだし、通常は2歳ごろから始まるといわれるイヤイヤ期の萌芽らしきものも感じられてきた。
けど早生まれの息子は保育園のクラスの中で一番年下だということもあるのか、ひとりだけ場違いなほど赤ちゃんっぽく、懇談会のたびによその子と比べては、「いいのか、息子! このクラスにいて?」と肩身が狭い思いをしている。
この子が天才? そんなアホなである。
天才なら娘のほうであるべきだ。実は娘がお腹にいるときにカッパブックから出ている「胎児は天才だ!」を熟読し、その本に書いてある胎教のノウハウを100%とはいわないが、20%ぐらい(←あかんやん!)を実行したのである。詳しいノウハウは別の機会に譲るとして、そのおかげか、娘はなんと生後10日で声を上げて笑い、うちのおかんをびびらせたのだ。
そして息子である。二人目も「胎児は天才だ!」のノウハウを実践しようとしたが、上の娘がまだ赤ちゃんで手がかかっていたのと、私自体がもう飽きていて、「まあ来週からでいいか」と思っているうちに息子は生まれてしまった。
だからこそハキハキしている娘に比べて、ぼや~とした息子を見るたびに「すまんかったなあ。胎児のときに手を抜いて」とよそかに心の中で詫びでいたのだ。
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