ところがである!
どうやら全部読んでくれたらしいHANAちゃんは後日、
「清永さん!!!」
とヴォイス・トレーニングで鍛えたパンチの利いた声で叫び、
「読みましたよ! 一気に!!!」
と付け加えた。
「めっちゃ! おもろいやないですか!!!!!」
「ほんま?」
「ほんまです! おもろいです。続き読みたいです。はよ書いてください!」
HANAちゃんは鼻の穴をぷっとふくらませ、詳細にわたってどこがおもしろかったか、続きが知りたいポイントはどこかを熱く語ってくれた。
「2パターンあったやん。1人称と3人称のやつ。どっちが好き?」
「ほら、1人称のほうですよ。絶対にあっちで進めてください」
確かにHANAちゃんが勧める1人称のパターンのほうが私的にも書きやすかった。
「私ね、なんでも気にいったものがあったら、キモいぐらいしつこいんですよお。だから今後も清永さんがドン引きするぐらいしつこくいろいろ言いますから、覚悟してくださいね」
ああ、すばらしいぜ、HANAちゃん!
マジでHANAちゃん、編集者になればいいのに、と思った。
編集者もいろいろなタイプがいるんだろうけど、絶対に彼女は作家をのせてのせて、いい気分にして書かせてくれる編集者になるだろう。
私はすっかりHANAちゃんにいい気分にしてもらい、よーし! 続きを書くぞ!と浮かれるのであった。
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